「アレクサ、電気つけて」
そんな一言で家中の家電が動く、近未来の生活。
これ、映画の話じゃなくて、今なら本当にできます。
……できるはずでした。
私は数年前、スマートスピーカーやスマートリモコンをそろえて、部屋をスマート家電化しました。
帰宅したら「ただいま」で電気がつく生活。寝る前は「電気消して」で一括消灯。
完璧な未来の生活のはずだったのですが――
結論から言うと、めちゃくちゃ面倒でした。
今ではほとんど手動です。今回は、そんな「スマート家電化失敗記」を書いてみます。
なぜスマート家電化しようと思ったのか
私が子どもの頃から大好きな映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』では、作中で「未来の生活」が描かれるシーンがあります。
家に帰ると自動で「お帰りなさい」。家電は話しかけるだけで操作できる。
映画公開当初の80年代では完全にSFだったのでしょう。
でもある時見ていて思ったんです。
「これスマートスピーカーなら実現できるんじゃない?」って。
スマート家電化のための購入品
スマートスピーカー

まずはAmazonでEcho Dotを購入。今ではモニターがついたものも多くありますが、購入した2019年では切り株形が主流でした。
スマートリモコン
Nature Remo mini2(リンク先は私の購入品より1世代新しいもの)
現在出ているNature Remo mini2ではなく、その前のモデルNature Remo miniを購入。エアコンやテレビは対応可能でした。
照明をスマート化するためのハブ

すでに使用していた照明器具にはスマートリモコンが対応していませんでした。
そして、引っ越した後に購入したIKEAの照明はというと、今度は照明器具のほかに専用のハブを買わないとアレクサと連動できないことが判明。すぐにIKEAのTRÅDFRI トロードフリ/ゲートウェイを購入しました。
スマートプラグ

SwitchBotのスマートプラグを2つ購入。
はじめはワンルーム住まいだったのでなかったのですが、引っ越して部屋数が増えた時に間接照明を置きたくなり、スタンド照明とランタン型の照明を購入しました。その際にスマートプラグも合わせて設置し、これらもスマート家電化を図りました。
スマート家電化でかかった費用
- Echo Dot 約10,000円
- Nature Remo 約8,000円
- IKEAハブ 約5,000円
- SwitchBotプラグ 約13,000円
合計 約36,000円
※2019〜2022年当時の価格です。
実際に起きたこと
夢の近未来生活が味わえると胸躍らせていたのも束の間。
家中のスマート家電化で便利になるはずが、逆に小さなストレスを増やしていく形になりました。
登録した名前を覚えていない問題
テレビや暖房、冷房はいいんです、「アレクサ、テレビをつけて」ですむので。
でも登録するデバイスが増えると、「寝室の電気」だの「スタンドライト」だのと照明器具だけでも名称がどんどん増えていきます。
そうなっていくと、電気をつけたい時、
「あれ、この照明なんて名前で登録したっけ」
と考えているうちに、普通にスイッチを押したほうが早いわけです。
寝起きで言葉が出ない問題
私は寝起きがとにかく悪いです。頭も働かないし、声すらろくに出せません。
そして、大声を出すのもきついのに、「アレクサ、アラームを止めて」なんて言葉は寝起きで出てくるわけもなく。
結局朝から不機嫌な声で「うるさああああい」と、どなることに。
目覚ましはスマホのアラームが一番です。
設定や接続のトラブルが多い問題

接続トラブルがとにかく頻発しました。しかも、複数デバイスを複雑に連携していると、音声操作ができなかった時に、原因がスピーカーなのかリモコンなのか照明なのかわかりません。結局全ての確認をすることになるため、それはそれは時間と手間がかかります。
また、電源のオンとオフのボタンが同じだと、グループ化した時に厄介なことになります。
アレクサの中で「電気」としてグループ化すると、そのグループ化したものを一斉につけたり消したりすることが可能です。ただ、そのグループ内に一つでも電気がついていないものがあり、かつその電源ボタンがオン・オフ一緒だと、「電気を消して」と指示をした時に、一律で同じ電源ボタンを押してしまうので、電気がそこだけついてしまったりするんですね。
夜寝る前に「アレクサ、電気を消して」と言ってほとんどの電気が消える中、デスクライトだけが煌々と灯った時のやるせなさは今でも覚えています。
Wi-Fi依存になる
引っ越しの物件選びでも、Wi-Fi無料の物件を無意識に選んでいました。
一人暮らしの生活では、常にネット回線が必要なことなんてほぼないはずなのに。
選択肢は狭まるし、自分で家用のWi-Fiを契約するのもまあまあ費用がかかるし。きちんと計算していませんでしたが、電気代もかかっていそうですね。
アプリが増える

スマート家電って、なぜか全部アプリが違うんですよね。
- Amazon Alexa
- Nature Remo
- SwitchBot
- Home Smart(IKEA)
気づくとスマホの中が「家電アプリだらけ」になります。
しかも、使うのをやめたツールがあっても、どれが必要なのか曖昧になってそのまま残しがちに。スマホの容量のためにも、使い勝手の面でもあまり良くない環境です。
スマート家電化が面倒になった理由
理想先行だった
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に憧れて。そして「便利そう」というイメージだけで導入したのが敗因でしょう。
そもそも、ワンルーム時代ではスマート家電化する必要すらありませんでした。狭いんだから、リモコン操作のほうが早いに決まっています。
そして部屋が広くなった今も、寝る時の消灯しか使っていません。それだって本来はリモコンでもいいんですけど。
……意地ですかね。
一気に導入した
スマート家電は、まずはスマートスピーカーとスマートリモコンだけとか、一つずつ導入して相性を見るべきでした。
まとめて入れるのではなく、そもそも各家電がスマート家電化に対応しているか確認すべきです。特に、音声で照明を操りたいなら、「せめて照明が対応可能か確認は必須だったなあ」と反省しています。
便利さの基準を間違えた
実際に使ってみて気づいたのは、
「操作できる」=便利
ではないということでした。本当の便利さはむしろ逆で、
・すぐ使える
・考えなくても使える
・迷わない
つまり、
人が頭を使わなくていい仕組みが大事なんです。
「朝から言葉が出ない」
「登録した照明の名前を思い出す」
こんな時点で、もうスマートじゃないんですよね。
スマート家電化が向いている人
スマート家電は全員に必要なものではありません。ただ、次のような人には向いていると思います。
- 部屋数が多い
- 家電が多い
- ペットがいる
- 外出中にエアコン操作をしたい
この項目に当てはまる方は、ぜひ慎重に検討しつつ取り入れてみるのがおすすめです!
今の私ならどうするか
もしスマート家電を導入するなら、
- スマートスピーカー+スマートリモコンなど、2つだけ試す
- 本当に不便な部分だけ自動化する
- 生活動線を観察してから導入する
といったところから始めていきます。
例えば、
- 寝室の照明だけ
確かに、寝る時に「電気を消して」で済むのは楽です。基本は部屋に出入りする時に点けたくなるので、リモコンは部屋の入り口に常に置いておきたいですしね。
(壁付のスイッチがない部屋に限りますが)
- 外出時の家電管理
ペットのデグーがいた時は、外出時にも部屋の温度調節ができて便利。それだけはめちゃくちゃ助かったし安心して出かけられました。
同じことを考えている人へのアドバイス
スマート家電は「全部スマート化するもの」ではなく、必要な部分だけ導入するものです。
おすすめの考え方
- まず1〜2つ試す
- 3カ月以上使ってみる
- 本当に便利なら必要な場所を熟考しながら増やす
スマートホームは、一気に作ると失敗しやすいものです。ゆっくり育てていきましょう。
少なくとも、デスクライトだけ灯る夜は避けられるはずです。
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