ハイドロカルチャーって?土栽培からの植え替え手順と向いている植物を解説します!

日常

「観葉植物を育ててみたいけど、虫が発生したらどうしよう」
そうお悩みの方の解決策としてよく挙げられるのが「ハイドロカルチャー」。
土を使わず清潔に管理できるので、お試しとしてもハードルが下がる育成方法です。
すでに土栽培されているものも、あとからハイドロカルチャーに仕立てることが可能!
今回はそんなハイドロカルチャーのメリット・デメリットや、土栽培からの植え替え方法、ハイドロカルチャーに向いている観葉植物などについてご紹介します。

ハイドロカルチャーとは、土を使用しない水耕栽培の一種

ハイドロカルチャーとは、水耕栽培の一種で土を使わずに植物を育てる方法です。
ハイドロボールと言われる粘土を高温で焼いた発泡煉石(はっぽうれんせき)を土の代わりに使用します。
この石には表面に細かい穴が開いているため、空気を取り込んで植物の根っこに空気を与えます。
ハイドロボールは、土とは異なり完全に無機質な人工物です。

ハイドロカルチャーのメリットとデメリット

観葉植物を育てはじめる初心者にも人気なハイドロカルチャー。
そしてメリットがあればデメリットも付きもの、両面をしっかり確認していきましょう。
では、どんなメリット・デメリットがあるのか見ていきます!

メリット:清潔

一番のメリットは清潔に保ちやすい点です。
ハイドロボールは無機物なので清潔に保ちやすい素材
日光に当たって藻が生えるなど、汚れが付着した場合でも、洗ってまた利用することができます。

そのため、放置した土に寄って来るようなコバエやゴキブリなどの害虫の発生を避けることも長所のひとつです。
「観葉植物を育ててみたいけど、土を使って虫がわいたら嫌だな~」
と思っている方の敷居が下がる選択肢になります。

デメリット:植物の成長が緩やか・根腐れに注意が必要

一番のデメリットは、植物の育成が緩やかになる点です。
以前オキシカルジウムで試してみましたが、成長速度にはかなり差が出ました。
ハイドロカルチャーvs土栽培|オキシカルジウムの成長を比較してみた!
そのため、「観葉植物を大きく育てたい」「植物の成長を楽しみたい」と考えている方には向かない方法かもしれません。

また、ハイドロカルチャーの場合は植えた植物の根っこが常に水に浸かっている状態なので、根腐れを起こさないように注意が必要です。
水温も高すぎたり低すぎたりすると、根っこを痛めてしまいかねません。
微妙な調整が必要になる場合もあるため、ハイドロカルチャーで育てる場合はなるべく強くて管理しやすい品種の観葉植物にするほうが無難です。

土栽培からハイドロカルチャーへの植え替え方

元からハイドロカルチャーで仕立てられている植物を買ってくることもできますが、すでに土に植えられている植物をハイドロカルチャーに仕立て直すことも可能です。
100円均一で購入できるグッズもあるので、お手軽に始められそうですね。

ちなみに、植え替え時期としては、ある程度温暖かつ気温が高すぎず、育成期に入る前である5月~6月が最適とのこと。
なるべく負担のかからない時期に植え替えてあげるようにしましょう。

必要な物

  • 観葉植物に合った粒の大きさのハイドロボール(一度水で洗ったもの)
  • 適したサイズの透明な入れ物(鉢底穴のないもの)
  • 根腐れ防止剤(ゼオライトなど)
  • 観葉植物(根っこに土がついていたら洗い流しておく)

植え替え手順1

用意した容器に根腐れ防止剤ハイドロボールを少し入れます。
容器は柄や色が入っていても問題ありませんが、なるべく中の水分量を目視しやすいものがおすすめです。

植え替え手順2

植えたい観葉植物を容器に入れ、隙間にハイドロボールをさらに入れていきます
入れ物の淵ギリギリまで隙間なく入れておくと、のちに水を変えるときに楽なのでおすすめ。

植え替え手順3

容器にを入れます。
植物の根っこが3分の1程度浸かるくらいにしておくのがベストです。

ハイドロカルチャーでの育て方

基本的には容器の中の水がなくなってから、また根っこが3分の1程度つかるくらいの水を入れます。
まだ水が入っているのに足してしまうと、根腐れの恐れがあるので注意が必要です。

そのほか、葉水を定期的に行って乾燥させないようにします。
風通しの良いところに置いておくのも、一般的な土栽培と変わりません。

管理の注意点:ハイドロボールの洗浄・置き場は明るい日陰

土栽培のように鉢底穴からごみや汚れが流れ出ていかないので、月に1度程度は内部のハイドロボールを洗ってあげます
といっても外に出して洗うのではなく、水を容器に入れたらハイドロボールがこぼれ落ちないように手のひらで完全に蓋をして水だけを出せば問題ありません
手のひらに収まるサイズの容器でしかできませんが、この方法が一番楽なのでおすすめです。

日当たりに関しても注意が必要で、あまり日光に当てすぎると、ハイドロボールに藻が付着してしまうので、明るい日陰に置きましょう。
夏や冬は、水温が上がりすぎたり下がりすぎたりして根っこを痛めることがないよう、室温にも注意が必要です。

また、肥料に関しては定期的にあげたほうが良いようです。
というのも、ハイドロボールには土のように養分がないので、別途栄養素が必要になります。
植え替え直後2~3週間がたってからは週に1度程度、既定の量を上げるようにします。
冬に休眠期に入ったら控えめにするか、あげなくても大丈夫です。

ハイドロカルチャーに向いている観葉植物6選

ハイドロカルチャーは直射日光を避けて管理する必要があるため、ある程度の耐陰性がある観葉植物が良いようです。
また、ある程度水分を必要とするもののほうが、乾燥を好む植物より向いています。
では具体的にはどんな植物が良いのか、ピックアップしていきましょう。

・ポトス
・アイビー
・パキラ
・テーブルヤシ
・ガジュマル
・モンステラ

どれも管理が楽で初心者向けとされている観葉植物ですね!
実際、私がハイドロカルチャーで育てていたのもポトスとオキシカルジウムで、耐陰性があり多湿を好む強い品種でした。

ハイドロカルチャーに向いていない観葉植物は?

乾燥に強くて水をあまり必要としない植物や、日光を好む植物もあまりハイドロカルチャーには向いていません。
また、根っこが細いものもハイドロボールとの相性があまり良くないようです。
いくつかピックアップしてみます。

・サボテンなどの多肉植物
・花を観賞する草木
・ハーブ

管理に細心の注意を払って維持できる自信があれば、この植物でもハイドロカルチャーにできるかもしれません。
ですが、私にはハードルが高そうなのでやめておこうと思います……。

まとめ

虫が苦手な方にはうってつけのハイドロカルチャー!
しっかり管理ができれば、清潔に観葉植物を楽しむことができそうです。

ちなみに、私はむやみにハイドロカルチャーにしようとしてアイビーを枯らした前科があります。
【失敗談】強いはずなのに?!アイビーをハイドロカルチャーで枯らす
もうこんなことにはしないように、しっかり勉強して次に生かしたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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